前回のブログでお知らせしました、モリンガオイルを使用した美容オイル『モリンガ ビューティーセラム 』がクロモジの香りと無香料の2種類でいよいよ販売スタートとなります。
美容オイルは様々な種類がありますが、そもそもモリンガオイルとはどんなオイルなのでしょう?
今回商品に使用したモリンガオイルの紹介と効能や使い方についてお伝えしていきたいと思います。
“奇跡の木” モリンガ
モリンガ(ワサビノキ科ワサビノキ属)は高さ10~12mもある背の高い常緑広葉樹です。
成長が非常に早い木で干ばつに強く、熱帯〜亜熱帯の広い地域で栽培されています。
インドの伝統医学アーユルヴェーダにおいてモリンガは “奇跡の木” と呼ばれるほど300種類もの病気を予防するハーブとして使用されてきました。
葉や根や種も食用となり、その種子を搾ったオイルがモリンガオイルです。
クレオパトラも愛用していたモリンガオイル
モリンガの歴史は古く、旧約聖書にもモリンガの木に関する記述があると言われるほど、古代ローマやエジプトで珍重され人々の生活に古くから根ざしています
モリンガの種子からとれるオイルは古代エジプトの王家の墓からも出土しており、王妃クレオパトラも愛用してきた美容オイルとしても知られています。
また、モリンガオイルは自生地だけにとどまらず、ヨーロッパ等でも古くから化粧用の高級オイルとして親しまれていたという歴史があります。
輝き成分「ベヘン酸」を豊富に含むモリンガオイル
その種子を圧搾してできるモリンガオイルは化粧オイルとしてとても優れており、別名ベヘンオイルと言われるほど、ベヘン酸が他のオイルよりも多く含まれているのが特徴です。
ベヘン酸は「輝き成分」とも言われ、真珠のような艶めく光沢感を肌に与えてくれます。
また、ベヘン酸は水分と油分を肌に届ける天然の乳化作用があります。
通常は化粧品で乳化作用を持たせるために界面活性剤を使用しますが、モリンガオイルを使用することで、水分と油分を乳化させて、水分・栄養の肌への導入をサポートしてくれます。
他にも角質を柔らかくする脂肪酸として有名なオレイン酸を多く含み、肌への浸透率が高く、モリンガオイルに含まれるビタミンA、ビタミンC、アミノ酸といった栄養素を直接肌へ届ける役割を果たす「パルミチン酸」等の脂肪酸も豊富に含まれており、エイジングケアオイルとして最高峰の油だと言えます。
オイルに含まれるパルミチン酸が栄養を肌の奥まで届ける働きをし、肌を柔らかく整え、更にオレイン酸とのWエモリエント成分で、お肌にハリと潤いを与えてくれるのです。
MATSURIKAスタッフも実際に使ってみましたが、「翌朝の肌がしっとりふっくら」「ほうれい線が目立たない」「肌のはりツヤが出た」など嬉しい声がたくさん。
肌がしっとりしてキメが整うのでパールのようなツヤが出ます。
サラッとして浸透が早く手もベタつかないのにしっかり潤う、素晴らしいオイルです。
生産者の顔が見える高品質なモリンガオイル
今回販売するモリンガオイルは、フィリピンのイロコスノルテ州で育った無農薬で非遺伝子組み換えの原種のモリンガの種のみを使用しています。
市場にはインド産のモリンガオイルが多く見受けられますが、インド産には一般的に遺伝子組み換えのモリンガ(モリンガ・オレフェラ種)が使用されているそうです。
遺伝子組み換えのモリンガオイルは安価ですが、大量生産するために土壌が痩せてオイルの栄養価も低く、遺伝子組み換えのベヘン酸の含有量が3〜4%に対し、イロコスノルテ州の在来種、無農薬のモリンガは5〜7%とベヘン酸が豊富に含まれているのが特徴です。
また、MATSURIKAでは温暖な気候で育った大粒のモリンガをヘキサン等の溶剤を使用せず、冷圧搾(コールドプレス)して精製した透明なオイルを使用しています。
精製オイルについて、よく『未精製のオイルの方が加工していない分、栄養豊富だからそちらの方がいいのでは?』という声を耳にします。
私はオイルについて、搾りたてをすぐ使えるのであればフレッシュな未精製が一番いいと思います。
しかしながら、現地で収穫・圧搾の工程を経て、輸送から流通して消費者の手に届くまで、オイルは長い期間がかかります。
未精製のモリンガでもすぐには酸化はしませんが、使用する環境が湿度の高い洗面所や、気温の高い窓辺の場合、少しずつですが酸化してしまう可能性があります。
どんなに栄養豊富なオイルであっても、酸化してしまうと肌に使うには良くないオイルとなってしまいます。
新商品のモリンガオイルは国内で極めて安全な方法を用いて不純物を取り除いた精製オイルですので、未精製オイルより、酸化しにくいのが特徴です。
また遮光瓶に詰めているので使用している間も光による酸化がしにくいピュアなモリンガの成分をお肌に届けることができます。
そして何よりもMATSURIKA創業時からお付き合いのあるオイル事業者さんが、年に一度、現地まで赴いて、モリンガの植林活動及び畑の視察、技術支援等を行っているので、信頼できる生産者の顔の見えるオイルです。
生産者の子ども達が大学にも行けるように配慮された賃金制度に基づくフェアトレード商品です。
使う度に自分のお肌だけでなく、生産する人々にも寄与することに繋がるのは嬉しいですよね。
モリンガの驚くべき環境保全効果
モリンガオイルを使用することはお肌だけでなく環境を守ることにもつながります。
モリンガの種には汚れた水を浄化する力があります。
種に含まれるタンパク質によって接着剤のように異物をからめとり、きれいな水と不純物の二層に分かれるのです。
こうした特性から、開発途上国の一部では水質浄化のために使われている地域もあります。
また通常の木に比べて、モリンガは約20倍のCO2を吸収すると言われており、植樹することによって地球温暖化防止に繋がることが期待されています。
モリンガオイルの売上の一部はフィリピンでのモリンガの植林に使われます。
私たちが使うたびに地球環境の保全に繋がるオイルなのです。
(写真は植林されたばかりのモリンガの木)
モリンガオイルの使い方
洗顔後に1滴〜3滴程度の適量をガラススポイトから手に取り、お顔や首などに馴染ませてください。
とてものびが良いオイルなので少量で大丈夫です。
ベヘン酸が含まれているため、肌の奥深くへと美容成分を届けてくれます。
化粧水の後はもちろん、ブースターオイルとして洗顔後すぐのお肌に導入美容液のように使用することもできます。
柔軟効果が高く、お肌だけでなく髪の毛先まで柔らかくしてくれるので、顔、唇、髪、爪、ひじ、かかと等、全身のケアに使えるオイルです。
モニターで使用したお客様からも『頭皮マッサージに使用したらとても気持ちがよかった』とのお声もいただいています。
夜だけ使用してもOKですし、朝に使用するとメイクののりが違います。
いろいろな使い方ができますので、使いやすい方法で日々のケアに取り入れてみてくださいね。
一日の終わりにクロモジの奥深い香りに癒されて
MATSURIKAのモリンガ ビューティーセラムは、この素晴らしいモリンガオイルに、更に工房のある、岡山県真庭市に自生する香木「クロモジ」の香りを加えました。
真庭市中和地域を拠点とする生産者のアシタカさんが、森に影響が出ない分だけ枝葉を採取して蒸留しています。
クロモジの精油は採油率がとても低く貴重な香り。
不思議なことに満月の日だけ倍の量が採取できる神秘的な木なのです。
クロモジは落ち着きのある甘さが特徴的な樹木の香り。
スーッと透きとおるような爽やかな香りから、華やかさを感じるフローラルで甘く気品のある香りへと。
繊細かつ奥ゆかしい和の香りです。
不安や緊張した心を落ち着かせて、ストレスから開放してくれる深い癒しを与えてくれます。
今回の商品は肌細胞を活性化しエイジングケアに良いとされるフランキンセンスの精油や、抗酸化力があり血行をよくするビタミンEオイルも配合しています。
香りの配合は、MATSURIKAの一番のこだわり。
毎日使うものだからこそ、強すぎず繊細で、透きとおるようなクロモジの存在を感じられる心身から癒される香りを目指しました。
無香料のモリンガオイルを用意した理由
そして今回、クロモジの香りのモリンガオイルの他に、無香料のピュアなモリンガオイルもご用意しました。
理由はふたつあります。
ひとつは、お顔以外にも使ってほしいから。
リーズナブルな価格のモリンガオイルもあれば嬉しいなと思ったからです。
クロモジの精油の香りは素晴らしいのですが、とても高価なものなので、香りを使用しないことでリーズナブルに提供することができます。
シンプルなモリンガオイルだけでも十分素晴らしいので、ぜひヘアオイルやハンドオイルとしても使用してほしいのです。
そしてもうひとつの理由は、使う人によっては無香料のオイルの方が落ち着く場合もあるからです。
私たちは昔と違い、ありとあらゆる合成香料にさらされています。
香水や柔軟剤や洗剤、香料付きの消臭スプレー、トイレットペーパー、車やトイレの芳香剤など。
家でこれらを使用していなくても家の外に出るだけでも「香害」という言葉があるほど、電車やエレベーターの中、オフィスなどの公共の場で私たちの鼻は知らず知らずのうちににとても疲れています。
そして嗅覚は、そうした環境に適応するためどんどん香りに鈍感になってしまいます。
私がアロマテラピーを学んでいた時、アロマの先生に、
『たとえ天然の香りであっても、アロマテラピーに触れる機会の多い私たちは香りを取り入れすぎなので、鼻を休ませるために意識的に身の回りの香りを減らさなければならない』
といつも言われてきました。
クロモジの香りは特に疲れている方にも受け入れられる香りなので選びましたが、香りに囲まれている方は無意識のうちに無香料を選びたくなる時もあるはずです。
MATSURIKAの石けんにも香り付きのものと、無香料のものがあるように、お客様がご自分のコンディションに合わせて使い分けしてほしいと思うのです。
顔だけ香り付きで、手やひじは無香料という使い方もいいですね。
ぜひ個々の香りとの付き合い方を見つけてほしいと思うのです。
疲れた日々をやさしく「手あて」するオイル
新商品のラベルはやさしい色合いを使用しながらも、デザインは凜とシャープに。
男女関係なく手に取っていただけるようにとデザイナーさんにお願いしました。
できるだけゴミを減らす省資源化のために箱もオーバーキャップもなくしました。
日々の暮らしにやさしくいつまでも寄り添う商品になってほしいと思うのです。
私たちは今コロナ禍もあり心も身体も非常にストレスフルです。
マスクをずっと着用することによってお肌も荒れがちです。
私は元養護教諭として「タッチング」というものを学んできました。
タッチングとは「手あて」のこと。
お腹が痛い時やケガした時に自分で無意識に手を当てることがあると思いますが、その方が痛みが少しやわらぐのを誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。
「手あて」には手を当てるだけでも、ほっと落ち着く、痛みがやわらぐパワーがあるのです。
オイルをのばした手でお顔をそっと包み込み、がんばった自分にお疲れさまと「手あて」をして、お肌をいたわってあげてほしいのです。
私たちもようやく皆さまにお届けできることになり、とても楽しみです。
生産の場から想いのこもったプロダクツは、きっと使う人の心に響く癒しになると信じています。